契約の箱に続け

メッセージ

<ヨシュア記 3章1~17節>
牧師:徳本 篤 師

開会聖句

試練に耐える人は幸いです。耐え抜いた人は、神を愛する者に約束された、いのちの冠を受けるからです。

<ヤコブの手紙 1章12節>

メッセージ内容


序文)
主イエスは

「心のきよい人は幸いです。その人は神を見るからです。」

と語られました。神の働きと心のきよさとがどのように関っているのか、今日の聖書個所を通してその意味を掘り下げていきたいと思います。

1月23日中国の五つ星のホテル三社の客室清掃員がトイレ清掃用のブラシで、バスタブを掃除している映像が報道されて大変な問題になりました。別のホテルでも、便器を拭いた一枚の雑巾で床を掃除し、その雑巾でコップなどの食器洗いまでしていました。経営者が従業員ひとりに20室から30室を担当させたという労働管理面で問題があります。それ以上に従業員の衛生管理に対するモラルの低さの問題でもあります。利用客の信用を裏切るようなことはホテルとして重大な死活問題です。

本論) 
さて、紅海が二つに分かれた奇跡も、ヨルダン河がせき止められた奇跡も「生きている神」がイスラエルとともにおられることをあかしするものとして、周辺の諸国民に多大なる影響を与えました。この出来事はイスラエルには勇気と勝利の確信を与え、先住民にとっては非常な恐怖心を与えていました。

しかし、私たちは神が特別なみわざを行われることを、当然なことのように考えたり、勘違いして未信者の人々を見下すような態度や振舞いをしないように注意しなければなりません。神に対する恐れを失えば、私たちもただの人に過ぎないことを決して忘れてはいけません。

さて、いよいよ神が奇跡のわざを行われるその前に、神はイスラエルにきよくあることを求められました。その要求されたきよめについて、モーセのときとヨシュアのときでは違いがありました。その点に注目しましょう。
シナイ山で十戒が与えられるとき(出エジプト19:10、34:10)モーセはきよめの儀式として「自分の着物を洗うこと」を命じています。
ところが、ヨルダン川を渡るとき(ヨシュア3:5)ヨシュアはイスラエルの人々に「あなたがたの身をきよめなさい」と命じました。この時は着物を洗うことではなかったのです。

この違いは、イスラエルの人々が荒野で40年の訓練によって霊的に成長したあかしです。シナイ山のときは儀式的・外見的なきよめでしたが、今回は霊的であり、内面的なきよさ、心とたましいのきよめを求められています。 「身をきよめるとは」、主が彼らとともにおられるという事実と信仰にふさわしい振舞い、偉大な神の御前であることを意識する謙遜な態度と生き方の変化です。いよいよ次の日の朝には、主が彼らのために働かれるのです。人々はその夜、神のみことばを瞑想し、祈りながら命じられる通りに謙遜に聞き従う心の準備をしたことでしょう。主イエスがマタイ5:8で「心のきよい者は幸いです。その人は神を見るからです。」と語られたように、神の大いなるみわざを見る人は、その備えとして自分の身をきよめることを意識しなければなりません。神を信じる私たちのモラルとしてきよさを身につけることが求められています。

適用) 神に聞き従う謙虚な心を備えることが、神が求めておられる霊的なきよさであるという証拠。
ひとつの事例としてヨハネ2:1-11の「カナの婚礼の場面」で起きたことを思い出しましょう。
式場の入り口にはユダヤ人が習慣として厳格に守っていたきよめの儀式のために、石をくり抜いて造られた80リットルから120リットルほどの水が入る瓶が6個、備えられていたと書かれています。この婚礼の場で主イエスは生涯で最初の奇跡を行われたのです。婚礼の最中に用意しておいたぶどう酒が底をついてしまったのです。そのとき主イエスが水瓶の水を最上級のぶどう酒に変えて、新郎新婦とその家族の名誉を守り、祝福されたという奇跡です。
さて、水瓶の水は婚礼の招待客が使ったあとだったので無くなりかけていました。きよめの儀式はすでに終わっていたからです。ですから招待客はきよめられた状態だったと言えます。主イエスはそこで奇跡のわざを行われなかったのはなぜでしょうか。イエスに母マリヤは給仕役の人に「あの方が言われることは、何でもしてください」と頼みました。するとこの人々はイエスが言われたことを謙虚に聞いて、水瓶一杯に水を満たし、その水を汲んで宴会の世話役のところに運んで行きました。この人々の無言の振舞がとても重要なところです。主イエスは奇跡を行われる前に、儀式的なうわべのきよさではなく、給仕役の人のように、心から進んで、言われたとおりに聞き従う振舞を求められたのです。神が求めておられるきよさとは、人々の砕かれた謙虚な心から出てくる信仰にふさわしい行いであることが分かります。

このように二つの事件を比較すると、水瓶から水を運んだ給仕役の人々の姿と、契約の箱を担いでヨルダン川に入って行った祭司たちの姿とが、同じ姿のように重なって見えるのは私だけでしょうか。主がこのきよめの後に、大いなるみわざを行われたことを心に留めておきましょう。

結論と応答)
私たちの人生の勝利の原則は、有名なホテルのように三つ星や四つ星や五つ星を積むことではありません。神はヨシュアに言われたように、勝利の秘訣はきよくなることです。明日のことを心配し、恐れたりする前に、心から主を恐れ、主が言われることを謙虚に聞き従う心とたましいを備えることに注目しましょう。
紅海を二つに分け、ヨルダン河をせき止められた神は、どんなに深い河でも安心して渡らせてくださる方です。十字架の血で心とたましいを洗われた者は、いつも神の栄光を見ている人々です。

メッセージ内容のダウンロード(PDF74KB)

新聖歌

開会祈祷後:4番、メッセージ前:311番、メッセージ後:340番

聖書交読

詩篇 42篇1~11節

お知らせ

★本日の礼拝後に2月度の聖餐式を行います。
★徳本師は6日に武庫川教会で開催される牧師会に出席されます。
★明日5日はEBS願書締切日です。献身者のためにお祈り下さい。
★療養中の兄姉のために平安と回復を祈りましょう。

2018年前半の主な教会行事
※ 曜日の記載が無い限り全て日曜日です。
2月20日(火) EBS入学試験日
2月25日(日) 讃美礼拝(M&H)
3月01日(木) 大阪レディースランチョン
3月17日(土) 教団協議会(大阪CGC)
3月18日(日) EBS卒業式(石橋教会)
4月01日(日) イースター礼拝

#50-2592

One comment to this article