マリアの賛歌 [家庭礼拝対応版]

コロナの感染拡大が続いていますが、千里教会では 3 密を避けるため、当面の間 2 階の礼拝堂で短時間の礼拝を行うこととします。
高齢の方、体調のすぐれない方、ご不安な方は、当ホームページに掲載のメッセージ原稿やYoutube動画を活用いただき、それぞれのご自宅で礼拝をお捧げください。

メッセージ

<ルカの福音書 1章46~55節>
牧師:砂山 智

開会聖句

「私のたましいは主をあがめ、私の霊は私の救い主である神をたたえます。 この卑しいはしために目を留めてくださったからです。

<ルカの福音書 1章46節後半~47節前半>

メッセージ内容

Youtube動画

 メッセージ動画公開:12/20 AM 11:30

メッセージ原稿は、家庭礼拝用として事前公開します。

 
<序論>  

・「マグニフィカト」。この歌は冒頭の「あがめる」を意味するラテン語から、そのように呼ばれています。

<本論>
1、マリアになそうとしておられることへの喜びの歌

マリアはガリラヤのナザレという田舎町に住んでいた普通の女性でした。恐らく、農民の娘だったのではないでしょうか。しかし、ある時、御使いガブリエルが現れ、あなたは神から恵みを受けた、あなたは救い主(メシア)を産むだろう、と告げられます。彼女にとっては何が何だか分からない、ただただ恐ろしいだけという出来事だったかもしれません。しかし、その御使いが最後に教えてくれた親類のエリサベツ、彼女も同じように身重になっていたのですが、そのエリサベツのところにマリアは急いで出かけて行きます。そして、そのエリサベツからの祝福のことばに応えるようにして歌ったのが今日の歌です。この歌の前半部分(46~50節)は、神様がマリア自身になそうとしておられることへの喜びの歌と言えます。そして、今日の開会聖句にさせていただいた最初のことばは、この歌の性格を一番端的に表していることばだと思います。ここには神の選びの原則が示されています。それは、この世の価値観とは全く正反対、180度違うものです。神が選ばれたのは、この世の権力者でも金持ちでも有名人でもない。何の力も持っていない、特に古代世界においては数にも入れられていないような名もなき一人の女性だったのです。

2、イスラエルになそうとしておられることへの喜びの歌

そして、その選びの原則は、マリアだけでなく、後半部分(51~55節)の、神がイスラエルになそうとしておられることにおいても全く同じでした。私たちは最近まで「歴代誌」をテキストにして古代イスラエル王国の歴史を見てきましたが、そこには、アッシリア、バビロニア、エジプトなどの大国による覇権争いの中、まるで小舟のように翻弄され続けるイスラエルの姿が描かれていました。マリアもそうでしたが、イスラエルが何故、選ばれたのかということについては、私たちには分からないのです
が、そこには神様のハッキリとしたご意思が、みこころが示されていると思います。神様は、この世においては何の値打ちもないような取るに足らない者を選び、ご自身の方から近づいてきてくださる方なのです。その意味で、今日のマリアの賛歌は、単なるクリスマスのロマンチックな歌ではありません。そこには、今の私たちに対する、極めて現実的な、リアルなメッセージが込められていると思うのです。

<結論>
今年は新型コロナのことで、本当に色々な意味で忘れられない一年になりました(なりそうです)。ただ、コロナだけに限らず、今、苦しんでいる人、悲しんでいる人々のところへ、神様の恵みと憐みとが届けられますように、と祈りたいと思います。そして、今日、ここにお集まりの皆さんとともに、今年も素晴らしいクリスマスが迎えられたことを心から喜んで、最後にもう一度「マリアの賛歌」をお読みしたいと思います。

「私のたましいは主をあがめ、私の霊は私の救い主である神をたたえます。この卑しいはしために目を留めてくださったからです。ご覧ください。今から後、どの時代の人々も、私を幸いな者と呼ぶでしょう。力ある方が、私に大きなことをしてくださったからです。その御名は聖なるもの、主のあわれみは、代々にわたって主を恐れる者に及びます。
主はその御腕で力強いわざを行い、心の思いの高ぶる者を追い散らされました。権力のある者を王位から引き降ろし、低い者を高く引き上げられました。飢えた者を良いもので満ち足らせ、富む者を何も持たせずに追い返されました。主はあわれみを忘れずに、そのしもべイスラエルを助けてくださいました。私たちの父祖たちに語られたとおり、アブラハムとその子孫に対するあわれみをいつまでも忘れずに。」

メッセージ内容のダウンロード(PDF96KB)

新聖歌

開会祈祷後:79番、メッセージ後:81番

聖書交読

イザヤ書 11章1~9節

第2部 北部地区クリスマス動画

撮影日時:2020年11月29日(日)午後、寝屋川教会

北部地区の 5 教会合同で、クリスマスのYoutube 撮影が行われ、牧師夫妻参加しました。
教団からもサポートチームの皆さんが来てくださり、撮影と編集を担ってくださいました。
それぞれのご奉仕が豊かに用いられて、クリスマスに相応しい映像が出来上がりました!
教会でも上映しますが、それぞれのご自宅や、スマホでもぜひご覧ください。

スマホ視聴用 QRコード

パソコン視聴用

2020年教会行事

12月23日(水)オリーブ・いきいき百歳体操

#52-2742

One comment to this article

  1. mb-senri_web

    on 2020年12月20日 at 3:40 PM -

    今回の礼拝でとりあげられている「マグニフィカト」に関連する資料を以下にご紹介します。

    宗教音楽の世界では「マニフィカト」として呼ばれています。
    バロック音楽の巨匠、J.S.バッハや、「四季」で有名なヴィヴァルディなどが、
    この聖書箇所のラテン語の詩に曲を付けた作品を残しています。

    <動画>
    バッハ版 「マニフィカト」 ニ長調 BWV243 カール・リヒター
    https://youtu.be/gb9cfVvnR4E

    ヴィヴァルディ版 
    https://youtu.be/m2P4WqbiWWA

    ラテン語で歌われている歌詞を知るには下記をご参照ください。
    歌詞対訳講座|Magnificat
    http://www001.upp.so-net.ne.jp/stellamusica/schola/text/magnificat.html

    皆さんも良きクリスマスと良き年をお迎えください!