アブラハムの召命

メッセージ

<創世記 12章1~20節>
牧師:徳本 篤 師

開会聖句

神の賜物と召命とは変わることがありません。

<ローマ人への手紙 11章29節>

メッセージ内容

序論)
今年もあとわずかとなり、クリスマス行事を待ち望む季節を迎えました。何かと慌ただしい時期ではありますが静まって自分自身の信仰のルーツを思い巡らす機会にしたいと思います。使徒ペテロは私たちに向かって、

「兄弟たちよ。ますます熱心に、あなたがたの召されたことと選ばれたこととを確かなものとしなさい。これらのことを行なっていれば、つまずくことなど決してありません。」(2ペテロ1:10)

と語りかけています。私たちの信仰の父と呼ばれているアブラハムにさかのぼってそのルーツを探りたいと思います。今日の聖書個所に選ばれた創世記12章は、アブラハムの信仰の出発点と考えられているところです。

本論)
今日の聖書個所を詳しく読むと、アブラハムの人生の出発点は12章からではなく、創世記11章に記載されているアブラハムの父テラの歴史の紹介のところから始まっていることがわかります。

11:27 これはテラの歴史である。テラはアブラム、ナホル、ハランを生み、ハランはロトを生んだ。
11:28 ハランはその父テラの存命中、彼の生まれ故郷であるカルデヤ人のウルで死んだ。
11:31 テラは、その息子アブラムと、ハランの子で自分の孫のロトと、息子のアブラムの妻である嫁のサライとを伴い、彼らはカナンの地に行くために、カルデヤ人のウルからいっしょに出かけた。しかし、彼らはカランまで来て、そこに住みついた。
11:32 テラの一生は二百五年であった。テラはカランで死んだ。
12:1 その後、主はアブラムに仰せられた。「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。

アブラハムは父テラおよび家族とともに生まれ故郷のウルを出て、カナンの地を目指して旅をしていましたがその途中のカランという所に来たとき、何かの事情があってそこに住み着いたようです。推測できることは父テラが非常に高齢となり、もうこれ以上進むことが困難だったと思われます。テラはそこで死にました。その背景を知ったうえで12章1節に注目するとそこで語られている主のみことばに矛盾があるように思えます。
アブラハムが神の召しを受けたのは生まれ故郷のウルではなく、旅の途中で想定外の事情で住むことになったカランという土地でした。父の家を出てというみことばを聞いたのもすでに父が死んだ後のことでした。さらに、4節には召しを受けたときアブラハムはすでに75歳になっていたと書かれています。

洞察) アブラハムへの召しが意味するもの
私たちは今日の聖書個所から信仰の父アブラハムの召しについてその意味を探ろうとしています。このところから私たち心に浮かんでくる神のみこころとは何でしょうか。

第一に、神の召しはアブラハムが生まれた時からすでに始まっていた
11章をみると神の召しは、アブラハムがウルを生まれ故郷とし、父テラの息子として生まれ育ったところからすでに始まっていたのです。それら一切のことが神のご計画に組み込まれているという事実に注目しましょう。神はウルで生まれ、テラによって育てられた長男のアブラハムを信仰の父に指名されたということです。

適用)
自分のことを愛せなくて悩む人がいます。もし、生まれ変わることができるなら性格も能力も今の自分とは別の人に変わりたいと思うことがあるかも知れません。もし、私の家内が今の性格や能力とは違う別の人であったらきっと私はその人を自分の結婚相手に選ばなかったと思います。神がアブラハムを指名されたのもきっと同じ理由だったのではないでしょうか。永遠の神がウル生まれでテラの長男のアブラハムに目を留められ、彼を信仰の父として選び出されたのです。

応答)
あなたにとって自分が神に選ばれ、この世から召し出されたことを素直に喜べない理由は一体何ですか。それは自分の都合ばかりを考えているからではないでしょうか。あなたを選び出された神のみこころをもう一度思い起こしてください。聖書が言うように、あなたがこの世に人間として誕生した瞬間から神はあなたに目を注ぎ、あなたの成長を喜び、あなたが泣いたり悲しんだりしている時もずっと傍にいてくださったのです。
「あなたがたの召されたことと選ばれたこととを確かなものとしなさい。これらのことを行なっていれば、つまずくことなど決してありません。」と語ったペテロのことばに耳を傾けて、神のみこころを思い巡らしてください。

第二に、神の召しに対する応答は古い自分から出ること。
アブラハムを召された神が彼に命じられたことは、自分の生まれ故郷と父の家を出て行くことでした。出るという言葉の意味は分離することをあらわします。この命令は、この後のアブラハムの人生が神との強い信頼の絆で結ばれ、新しい地に定住するためになすべき重要な応答でした。

適用) 樹木を移植する時の根回しという作業(奈良県森林センター樹木医)
根回しという用語は、一般常識として会議を円滑に進めるためにある人々と事前に議事内容について打ち合わせしておくことを指して語られていますが、実は樹木を移植する時に植木職人が必ず行う重要な作業のことだったのです。植木職人は樹木の移植をするときはまず根回しという作業を行います。移植する樹木の根元回りを直径の4~5倍の広さにスコップで掘ります。その時同時に根切りをします。根切りをするとそこから細い根がたくさん発生し、植え替えたとき根付きを容易にします。この根回しは移植する3~6ヵ月前に行います。その期間に細い根が伸びてきますので、それを確認したうえで掘り上げて移植します。樹木が大きくなるほど細い根を発生させる期間を長くする必要があります。木によっては移植する1~2年前に根回しを行うこともあります。

応答)
神がアブラハムを選び召されたのは、彼の生まれつきの性格や能力をそのままに受け入れられたことだと先に述べました。しかし、それと矛盾するようですが、私たちは召された後も、今までのままでいいんだと勘違いすることがあります。あなたにとって自分の故郷、父の家を出るとはどんなことを意味するでしょうか。

「だれでもキリストのうちにあるなら、その人は新しく造られた者です。古いものは過ぎ去って、見よ、すべてが新しくなりました。」(2コリント5:17)
「ですから、愛されている子どもらしく、神にならう者となりなさい。」(エペソ5:1)

と書かれている通り、神とともに生きる新しい生活にしっかり根を下ろすための根回しが必要なのです。 アブラハムの新しい故郷は天にあります。アブラハムの永遠の父は天の父。神がアブラハムの神になられ、アブラハムは神に愛される人になりました。そのすべてがアブラハムを信仰の父とするあなたにも当てはまるのです。

メッセージ内容のダウンロード(PDF17KB)
※メッセージ内容とPDFに修正があり、差替えています。(2016年12月4日)

新聖歌

開会祈祷後:507番、メッセージ前:402番、メッセージ後:385番

聖書交読

詩篇 65篇1~13節

お知らせ

★眞田大介さんと神吉智子さんの結婚式が12月17日(土)に行われます。準備中のお二人のためにお祈りください。
★本日礼拝後に結婚式のリハーサルを行います。
★本日午後4時から福音聖書神学校で感謝礼拝が行われます。
★12月25日(日)のクリスマス準備のためにお祈りください。

2016年度後半の主な教会行事
12月17日(土)  結婚式
12月25日(日)  クリスマス礼拝/祝会

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