あなたの信仰はどこに

メッセージ

<マルコ 4章35~41節>
牧師:徳本 篤

開会聖句

イエスは彼らに言われた。「どうしてそんなにこわがるのです。信仰がないのは、どうしたことです。」

<マルコ 4章40節>

メッセージ内容

序論)
高速道路では昼間でもトンネル走行時にはライトをつけなければなりません。そこでよくあるトラブルですがトンネルを出た後にライトを消し忘れ、そのまま駐車場に停めてしまう場合があります。私自身も2回同じ失敗をしたことがあります。それ以来、バッテリー充電用ケーブルを常備するようにしています。先日の牧師リトリートの時に、ある先生が私に助けを求めてきました。私が充電用ケーブルを常備していることを知っておられたからです。エンジンをかけながらバッテリー同士をつないで問題を解決することができました。ハイテクを満載した現在の自動車はバッテリーの電気にすべて依存しています。この電気がなくなれば何もできない状態になります。

さて、今日の聖書の個所での弟子たちの姿は、まるで電気のなくなった状態で何とかエンジンを動かそうとして何度もエンジンキーをかけている人に似ています。私たち自身のバッテリーが力不足に陥った場合の正しい解決法はイエス・キリストという強力なバッテリーに信仰のケーブルをつなぐことです。

本論)
イエスが「信仰がない」と言われた物語の背景を振り返ってみましょう。マルコ4章においてイエスは「神の国」での生活について話されました。神の国の住民はみことばをただ聞くだけでなく、それを素直な心で受け入れて実践する人々であり、みことばを聞いて実行する人には素晴らしい結果が約束されているということでした。

イエスが弟子たちと一緒にガリラヤ湖を舟で渡られたのはその直後のことでした。ところが、ガリヤヤ湖上において突然の嵐に見舞われたときに、弟子たちとった行動は実に情けないものでした。目の前の恐怖のために気持ちが動転して、先に聞いていたイエスのみことばをすっかり忘れていました。そのような有様は神の国の住民らしくないことです。それで信仰のない人と同じだと警告されたのです。

ガラテヤ5章6節に

「愛によって働く信仰だけが大事なのです。」

と書かれているように、信仰(ピスティス)とは、心から神を信頼または確信することによって、神への愛と忠誠をあらわすものです。信仰が働くところにこそ意味があるのです。「働く」(エネルゲオー)とは、有効に機能してその効果があらわれているということをあらわします。 

洞察)
イエスの実の弟で、初代教会の指導者のひとりであったヤコブは、彼の手紙の2章26節で 

「行ないのない信仰は、死んでいるのです。」

と語っています。厳しいことばのように感じられます。ヤコブは自分の信じていることが行いとともに機能しないのなら、その信仰は死んでいるのと同じだと言っているのです。それは逆説的に、本当に信仰があるのなら、行いとともに機能しないはずがないと言っているのです。

それでは、突然の嵐を恐れた弟子たちが不信仰に陥った本当の原因は何だったのでしょうか。そのヒントが旧約聖書のレビ25章17節に書かれています。 

「あなたの神を恐れなさい。わたしはあなたがたの神、主である。」

 弟子たちのこの時の失敗は、自分たちが恐れるべき相手を間違えたことです。
 「恐れる」(ヤレイ)とは、神を恐れ敬うこと心で神に対する愛と忠誠をあらわすということです。弟子たちがこの時に学ぶべきことは 「神を恐れる」ことだったのではないでしょうか。
知識として知っていても、頭でその時どうすべきかを考えても、それだけでは信仰は働かないのです。神を恐れる心こそ私たちとイエスとをつなぐ信仰のケーブルとなるのです。

適用)
今日の聖書の物語から、自分には何が不足しており、何が必要であったかを気づかされたと思います。
きょうからあなたの信仰を働かせるようにしてください。今週もあなたが体験するあらゆる場面においてイエスに対するあなたの愛と忠誠を明らか示しましょう。

毎日をそのように過ごすために、次の聖書のみことばを思い出して、信仰を働かせようとする思いを新たにしてください。それぞれに必要としている事柄について互いに祈りましょう。信仰の戦いの中にある兄弟姉妹のために心を合わせて祈りましょう。互いに信仰を働かすことができるよう励まし合いましょう。

<聖書のことば> 
「義人の祈りは働くと、大きな力があります。」 (ヤコブ5章16節)

メッセージ内容のダウンロード(PDF15KB)

新聖歌

開会祈祷後:18番、聖書朗読後:38番、メッセージ後:201番

詩編交読

詩篇65:1~13

お知らせ

★本日は伝道礼拝ですが特別賛美はありません。礼拝後に会堂清掃を行います。
★今秋の讃美礼拝プログラムにご期待ください。伝道の機会として活用しましょう。
 9月27日(日)M.A姉 10月18日(日)ムジカンパーニュ
 11月1日(日)森繁 昇兄 11月22日(日)木下裕子姉

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