愛されたい妻の本音

メッセージ

<エペソ 5章22~24節>
牧師:徳本 篤

開会聖句

しかし、あなたには非難すべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。

<黙示録 2章4節>

メッセージ内容

序論)
本日の聖書個所は結婚式の時に読まれる有名なところです。このところから、良き妻となるためにはどうすべきかについて多く語られます。果たしてこの箇所からそのように教えることは適切なことでしょうか。

本論)
この箇所では結婚に関する教えとキリストと教会の関係が本質的に同じであることが語られていることに注目していただきたい。

  1. 夫婦のあり方をモデルとしてキリストと教会との関係を論じるのではなく、キリストと教会の関係をモデルとして夫婦のあり方について論じられるべきである。この順番を間違えてはならない。
  2. 従って、この箇所を用いて「妻は夫に仕えるべきである」という男性の「かしら性」を立証する根拠としてはならない。この箇所からは、キリストと教会、そして夫婦の「一体性」について立証されなければならない。
  3. かつてのキリスト教会の歴史においてこの適用をめぐる偏見や誤解が夫婦のあり方に混乱を生じさせたことがある。私たちは神の前にふさわしくない異教的「男尊女卑」の価値観を夫婦のあり方に持ち込むことがないよう注意深くそれを避けなければならない。

キリストと教会、夫婦の「一体性」について聖書から検証すると以下のようになります。
創世記2章24節:「一体となる」 エクヘエイド 「他にないただひとつのもの」 only one
マタイ19章05節:「一心同体になる」 ミーア 「他にないただひとつのもの」 only one
マタイ19章06節:「ひとりなのです」 ミーア 「他にないただひとつのもの」 only one

妻と「結ばれる」 カラオー:古代医学用語では裂傷を縫合する治療法として使用。たましいを編み込んだ親密な関係をつられる神の奇跡的なわざ=神の祝福

キリストと教会の関係が「一体」であるというのなら、互いに仕え合い、愛し合うのは当然であり、同じように夫と妻が互いに仕え合い、愛し合うのも当然のことである。(エペソ5章21節)

パウロが教える「互いに仕え合う」という意味について(Ⅰコリント7章3節~5節)
夫婦とは互いに自分の権利を相手に与え合うものであって、決して奪い合うものであってはならない。

適用)
ではなぜ、パウロは妻に対して「夫に仕える」ことを勧めたのか。それは当時のローマ社会の習慣が背景にあるものと思われる。夫が救われると、妻はそれまで威圧的に振舞っていた夫の支配から解放されると考えた。そうなると今までと同じように「夫に仕える」ことが受け入れ難くなった。夫が救われた妻の夫に対する横柄なことば、夫を見下げるような態度はキリスト者として、特に教会では慎むべきでした。彼女たちは「主にあって夫と一体にされたことを学ぶ必要がありました。
同じように、夫は救われると、夫はそれまで自分が妻に対して威圧的に支配してきたことを悔い改めるべきだと考えました。しかし、夫には妻に対する自分の態度や振舞いを急に変えて「妻を愛する」ことが受け入れ難く思われた。救われたばかりの夫にとって、これまでのように妻に対する威圧的な態度やことばを用いることはキリスト者として、特に教会では慎むべきでした。彼らもまた「主にあって妻と一体にされたことを学ぶべき必要がありました。

21世紀の私たちがこれを文字どおり夫婦の掟のように取り扱うのは時代錯誤です。私たちがこの聖書個所から知るべきこと、理解すべきことは、現代のキリスト者としての生き方において如何に一体性を実現するかということです。

応答)
どのような時代になっても、夫婦のあり方の基本であり、モデルとなるものはキリストと教会との「一体性」であることに変わりはありません。

キリストの模範から「一体」のあり方を見習う(エペソ5章25節~27節)
第一、霊の目を開いて見る:神の前にひとりの人間としてのいのちの尊厳とたましいの永遠性を認める。
第二、現実に目を開く:互いに相手の必要に注目する。思いやり、助け合い、励まし合い、声をかける。
第三、耳を開いて聞く:相手が語ることばの背後にある本音に耳を傾ける。理解を態度で示す、祈る。

私たちをあらゆる偏見と怠慢と高慢さから守り導いてくださるように、ともに主の前に祈りましょう。

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新聖歌

開会祈祷後:145番、聖書朗読後:41番、メッセージ後:344番

詩編交読

詩篇84:1~12節

お知らせ

★9日(水)10時30分から「おしゃべりティータイム」を行います。
★E.U兄のために「祈りのカード」を届けたいと思います寄書きにご協力ください。
★徳本師は19日(土)神学校オープンキャンパスにおいて模擬授業を担当されます。

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