主は賛美されるべきお方

メッセージ

<詩編145篇 1~21節>
牧師:徳本 篤師

開会聖句

主は大いなる方。大いに賛美されるべき方。その偉大さを測り知ることができません。

<詩篇145篇 3節>

メッセージ内容

序論)  「さんびか」を文字であらわすとき、「讃美歌」と「賛美歌」のどちらが正しいでしょうか
讃美歌は、ルターの宗教改革時代から盛んに歌われるようになりました。もともと文字を読めない人々に聖書を教えるため、聖書のことばを歌詞にして歌うところから始まったものです。したがって、聖書のもことばを大切に考える人たちにとっては、必ずゴンベンをつけた「讃美歌」と書くことにこだわりを持っています。一方、「讃」の文字が国語常用漢字からはずれたことや、「さんび」の内容が聖書のみことばだけではなく、信仰の体験や、共に生きる喜びをあかししていることから、ゴンベンをつけない「賛美歌」と書く人もいます。どちらが正しいということはなく、専門家の間でも色々な見解があるのが現状のようです。
今日の詩篇145篇から賛美の本来の内容やあり方に注目したいと思います。

本論) 詩篇145篇の位置づけと特徴と影響力
詩篇145篇の第一の特徴は、詩篇138篇から続いた「ダビデの賛美」の最終章にあたります。さらに21節で「すべて肉なる者が聖なる御名を世々限りなくほめたたえますように。」と結ばれていますが、このことばは詩篇1篇から150篇までの詩篇全体を総括することばとなっています。また145篇は、この後に続く146篇から150篇までの「偉大なる賛美」と呼ばれる「ハレルヤ詩篇」への橋渡し部分にあたります。
従がって、第二の特徴は、その内容が詩篇全体を凝縮するようによく整えられており、礼拝賛美の模範とされるものです。さらに、第三の特徴は、キリストが弟子たちに教えられた「主の祈り」の内容と見事に調和していることです。

マタイ06章09節~13節 「主の祈り」との比較

9 だから、こう祈りなさい。『天にいます私たちの父よ。御名があがめられますように。
145篇1節、2節
10 御国が来ますように。みこころが天で行なわれるように地でも行なわれますように。
145篇3節~7節
11 私たちの日ごとの糧をきょうもお与えください。
145篇14節~16節
12 私たちの負いめをお赦しください。私たちも、私たちに負いめのある人たちを赦しました。
145篇8節~10節
13 私たちを試みに会わせないで、悪からお救いください。
145篇17節~20節
国と力と栄えは、とこしえにあなたのものだからです。アーメン。
145篇11節~13節

主の祈りはただ呪文のように口先で唱えるものではないことがわかります。そのことばに要約されている深い意味を思い巡らしながら、心から主に向かってささげられるものです。

洞察と適用)
Ⅰ 主を礼拝するときにささげられる賛美には決められた順序があった

●ノアが箱舟を造ったとき:「ノアは主が命じられたとおりにした」
●モーセが幕屋を造ったとき:「主がモーセに命じられたとおりである」
●イスラエルが祭壇で儀式を行うとき:「主がモーセに命じられたとおりである」

彼らの行ったことが主の栄光としてあらわされたのは、彼らがみことばを聞いて主の命じられたとおりに行ったからだったということを新たに記憶としてとどめておきましょう。私たちのささげる賛美が主の栄光をあらわすことを願うなら、その順序までも決して無視することはできません。

Ⅱ 賛美に用いられることばの意味はとても重要にされていた
1節~2節 主の御名をたたえることば
3節~7節 主のみわざをたたえることば
8節~10節 主のご性格をたたえることば
14節~16節 主への信頼と感謝をあかしすることば
17節~20節 主の守りを期待し感謝することば
11節~13節 主の御国が世々限りなく続くことをたたえることば

私たちのささげる賛美のことばには、ことばがあらわす意味の豊かさによって私たちと主との信頼関係の強さと豊かさが表現されていることに注目しましょう。それは礼拝の豊かさをあらわすものともいえるでしょう。私たちが豊かな礼拝をささげたいと願うならば、ことばの意味がそれにふさわしいものであることが確かでなければなりません。

応答)
さて、ルカ17章16節には自分の「ライ病」がいやされたことが分かったひとりの人がイエスのもとに大声で神を賛美しながら戻って来たことが書かれています。実は、このとき同じようにいやされたのは彼を入れて10人いたのです。しかし、なぜかこの人ひとりだけが戻ってきました。イエスは戻って来なかった残り9人の人々のことを心配されました。どうしてでしょうか。それは私たちが賛美する理由に関係しています。

私たちはなぜ神を賛美するのでしょうか。それは偉大な神のみわざについて賛美することを通じて、神と人、人と人とが共感し、互いにそれを共有することにあります。ともに生きることを喜び、感謝し、たたえ合うことは互いにとってどれほど幸せなことでしょうか。先の9人の人々はその幸せを知らないまま、味わうこともなく主のもとから過ぎ去って行ったのです。

主は賛美されるべきお方です。主を賛美することはあなたに幸いな日々をもたらすものです。

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新聖歌

開会祈祷後:9番、聖書朗読後:270番、メッセージ後:166番

聖書交読

詩編27:1節~14節

お知らせ

★礼拝後に聖歌隊の練習を行います。
★16日(火)はEBSの入試日です。現在のところ本科生の入学希望者がありません。お祈りください。
★次週21日(日)午後に定例運営委員会が開かれます。年次総会の資料作成も同時に行われます。

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