心の汚れをきよめる力

メッセージ

<マルコの福音書 7章1~23節>
牧師:徳本 篤 師

開会聖句

また言われた。人から出るもの、これが、人を汚すのです。

<マルコの福音書 7章20節>

メッセージ内容

序文) 食物と文化
九州の実家の「おつけ」や「雑煮」の味はいつまでも覚えています。アメリカを旅した時に食べた「うどん」は自分が日本人に生まれことを本当に良かったと思いました。神は人間の食べ物の味を記憶する性質を活用した教育システムをモーセと通して与えられました。それがモーセの食物律法です。食物に対して細かく決められた規定ですが、ユダヤ人は食事のたびに自分たちが神の民らしく生きることを思い出すためでした。

本論 1) 律法学者たちの本末転倒した考え
律法学者たちは、ユダヤの人々にモーセの律法をわかり易く解説し、日常生活に適用するよう教え、指導することを職業としていました。もちろんその目的は、人々に神の民らしく生きることを励まし、支援することでした。

では、イエス様と律法学者たちの教えとはどこで対立していたのでしょうか。まず、ユダヤ人が「汚れ」というときそれは何を意味していたかを説明しなければ、この物語の内容を理解できないと思います。ユダヤ人には習慣的に「聖なるもの」と「汚れたもの」とに区分するとらえ方がありました。イエス様は「心のきよい者は幸いです。その人は神を見るからです。」(マタイ5:8)と言われました。イエス様は心のきよさを重要だとみておられました。しかし、律法学者は人の目に見える生活習慣のことだと考えていました。当時のユダヤ人の習慣の通りを守っておれば「きよい人」、守らない人は「汚れた人」だと評価していました。

イエス様の弟子たちが律法学者の教えた生活習慣を守っていなかったことに目をつけて、その師匠であるイエス様に対して「なぜ、あなたの弟子たちは、昔の人たちの言い伝えに従って歩まないで、汚れた手でパンを食べるのですか。」と非難したのです。

適用 1)
もし、毎日聖書を読み、毎日祈り、毎週礼拝を守っているから「自分はきよいクリスチャン」と考えて、そうでない人を見下している人がいたなら、その人は要注意です。それは律法学者たちに近い考え方です。その逆に、自分はきよい生活を守っていないから自信がないと思っているなら、その人も要注意です。それも律法学者たちの考えに支配されているからです。私たちの主人は、律法学者ですか。イエス様ですか。イエス様だったらイエス様の教えに従いましょう。

本論 2) 人を神に近づけるイエス様の教え
イエス様は心のきよい者が神を見ると教えられました。「見る」とは人が神のそばに近づくことです。イエス様が愛された弟子のひとり、ヨハネは神を見た体験を次のように表現しています「初めからあったもの、私たちが聞いたもの、目で見たもの、じっと見、また手でさわったもの、すなわち、いのちのことばについて、このいのちが現われ、私たちはそれを見たので、そのあかしをし、あなたがたにこの永遠のいのちを伝えます。すなわち、御父とともにあって、私たちに現わされた永遠のいのちです。私たちの見たこと、聞いたことを、あなたがたにも伝えるのは、あなたがたも私たちと交わりを持つようになるためです。私たちの交わりとは、御父および御子イエス・キリストとの交わりです。」(Ⅰヨハネ1:1~3)
先ほど、「心きよさ」の対極にあるのが「心の汚れ」だと説明しました。イエス様はこの「心の汚れ」が人間の心の中から出てくるものだと教えられました。「人の心から出て来るものは、悪い考え、不品行、盗み、殺人、姦淫、貪欲、よこしま、欺き、好色、ねたみ、そしり、高ぶり、愚かさであり、これらの悪はみな、内側から出て、人を汚すのです。」(マルコ7:21~23)

イエス様の目には、律法学者たちの生きざま次のように見えておられたのです。上辺ばかり「きよい行い」を守ろうとしているが、「心のきよさ」には何の効果もない。そればかりか、かえってその人を偽善者に仕立て、高ぶらせ、神から遠い存在にさせている。ヨハネのようになるにはどうしたらよいのでしょうか。

ある人はこう考えます。「イエス様に謝って許してもらえば良いのだ。イエス様は優しくてどんな罪も赦してくださるお方だから。」と。これも要注意です。口先だけで謝るが、心の中がきよめられていない。以前と同じことをまた繰り返すのであればそれも律法学者と同じ偽善です。

結論) 真の信仰者の生き方
イエス様を心の中に迎え入れることです。イエス様に心を支配していただくことです。ただ謝るだけではなくイエス様が嫌がられること、悲しませることは直ちに止める。喜ばれること、願っておられることに積極的に従う。そのようにイエス様と毎日共に生きることです。そうすれば、心の汚れが消え去ります。自分の努力ではありません。

最後に次のみことばに耳を傾けてください。

「罪についてというのは、彼らがわたしを信じないからです。」(ヨハネ16:9)

あなたが犯す最大の罪は、イエス様を心に迎え入れないことです。どうか、信じない者にならないで、信じる者になってください。

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新聖歌

開会祈祷後:397番、メッセージ前:374番、メッセージ後:367番

聖書交読

詩篇 19篇1~14節

お知らせ

★本日の礼拝後に聖歌隊の練習を行います。
★額賀師ご夫妻は8月31日の深夜にタイ国へ出発されます。
★入院中のF.N姉の回復のためお祈りしましょう。

2016年度後半の主な教会行事
09月27日-30日  日本伝道会議(神戸市)
10月15日(土)  オータムフェスタ
10月23日(日)  MB教団講壇交換
11月20日(日)  讃美礼拝(マキ&リリー)
12月25日(日)  クリスマス礼拝/祝会

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